「わお。料理男子~~。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

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好きになれない。  vol.141.

ドキドキ 悠里、思わず両手握り拳を口に当てて、
「凄~~い。」

優維香は、目を真ん丸にしていきなり体を仰け反らすように。

向かいの瑛子は何ともニンヤリとした顔で腕組み、
「へぇ~~。」

真宮は、そんな小埜瀬を見て、
「おやおや。やりますね~~、小埜瀬さん。」

池辺、ニッコリとして、
「わお。料理男子~~。」

悠里、
「いやいやいや。凄~~い。」

優維香、未だに目を真ん丸にして…。そして、小さく、
「す、凄い。」

そんな優維香を見て小埜瀬、困ったような笑顔で、
「いやいやいや。…って、なんでそんなに…???…って言うか…、料理ぐらい…。」
そして、真宮を見て、
「いや。…でも、そんな…、大それたものなんて作りませんけど…。…それこそ、簡単なものなら、幾らでも…。」

真宮、そんな小埜瀬を見てますます口を真一文字にして、
「ん~~~。素晴らしい~~。」
隣の池辺を見て、
「なぁ~~~。」

池辺もニッコリと、
「うんうんうん。」

未だに何やら物珍しい人を見ているような優維香に小埜瀬、顔を傾げて、
「あ、あの…。柿崎さん…???」

優維香、目をパチクリとさせて。
「あ、いや…。あ、はい。」
何かしら、申し訳なさそうな笑みで、
「はは。ごめんなさい。…はは。あ、いや…。はは。ごめんなさい。私…。周りに男性っていないんで…。その…、男性が料理をするって、言う…。身近に…、感じられなくって…。…あ、はい。」
そしてペコリと。
「し、失礼しました。」

瑛子、
「まっ。確かにね~~。優維香の場合は…。母子家庭だから~~。」

悠里、
「友也~~。あんた、料理出来る~~???」
同期の亘夢と早智子とお喋りをしていた友也に。

いきなり振られて友也。小刻みに顔を左右に振って、
「え…???ぇえ…???…いやいやいや。料理…???…あ、あ~~。」
空を見て…。
「あ、はい。好きですよ~~。カレー。ナポリタン。ポテトサラダ。と~~。焼きそば。それに~~。炒飯。と~~。」

悠里、いきなり両手の平を前に、
「分~~かった。分~~かった。聞いた私が悪かった。料理、出来ますかって、聞いたの。うん。はい。」

友也、悠里に、
「料理…。出来ますか…???」

亘夢も、
「うん。出来ますか…???」

その声に友也、
「うん。だから~~。カレー。ナポリタン。ポテトサラダ。焼きそば。それに。炒飯。」

いきなり亘夢も早智子も、
「うそ。」

メンバー全員、
「うそ――――――っ!!!」

友也、いきなり周りを見て、
「いやいやいや。うそって、そんな…。」

早智子、顔を振るわせて、右手を口に、
「嘘。友也…、料理…出来るんだ…???」

悠里も優維香も、目を真ん丸に。
「凄~~~。」

今度は全員の目が友也に集中。

亘夢、
「私なんて全然~~。」

小埜瀬、遠くから友也を見て、
「凄いですね~~。侑架君って、今、何歳…???」

「24です。早智子と亘夢と同期です。」

真宮、頭をぐるりと。
「友也、うんうんうん。」
頷いて、
「大したもんだ。」

池辺も、
「偉~~い。」

優維香、
「友也、凄いね~~。料理、出来る~~~。いやいやいや。」

「…って言うか…、僕…、とうさんと一緒だから。かあさん、いないから…。全部、とうさんの料理で育った感じ。だから、とうさん見てて料理、好きになって。」

亘夢と早智子、
「えっ…???友也におとうさん…だけ…???」

「あ、あ~~~。そぅか。」
真宮、
「友也の家族、確かに。父親だけだったなぁ~~~。」

小埜瀬、真宮に、
「そうなんですか…。」

「え~~~。私、知らなかった~~。ねぇ。」
優維香、悠里に。

悠里も、
「うん。」

池辺、
「私は…、部長から話は聞いてるけど…。智也君。父子家庭。智也君が中学の時、離婚してるのよ。」
そして池辺、僅かに躊躇ったような表情で。

真宮、
「まっ。プライベートな事なんで、あまり…、他の人には…。」

小埜瀬、頷いて、
「ですよね~~。」

小埜瀬、
「侑架君、凄いねぇ~~。料理~~。」

その声に友也、ニコニコと、
「ありがとうございま~~す。」

悠里、
「かかかかか。今ので友也の株、上がったね~~。」
そして、
「それに…、リーダー凄いですね~~。料理。」

「あ、いや…。でも…、何れにしても、ひとりで食べる料理ですから。簡単なものに限ります。…と、言うか、自炊しなきゃならない状況もありましたんで…。各地、転々としてましたから。」

その話に優維香、
「あ~~。うんうんうん。なるほど~~。ですよね~~。」

店員が何度も、空になったお皿を片づけたり、ドリンクを運んだりと…。
そして、新しいメニューを。

小埜瀬、食べながら、
「うんうんうん。旨い。部長の…、従兄さんのお店…、なんですってね。」

真宮、思わず照れ笑い、
「ははは。」

悠里、
「そして~~、課長の大学の同期が従兄さんのお嫁さ~~ん。」

小埜瀬、その声に、
「えぇ~~。伺っております。課長から直々に。」
ニッコリと。








好きになれない。   vol,122.  「わお。料理男子~~。」

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